還付請求すると

Aの全財産を長男に相続させる

同じ物件を紹介するのでも、言葉ひとっでずいぶんと印象が変わりました300万円の資金を投じてリフォームしたことに加え、そうした不動産会社の思惑と合致したことで、田中さんは空き家の中古住宅を売却できたただし、名義上、本当の売主は田中さんの母親である。田中さんの母親は、自ら有料老人ホームに入居することを選択し、結果的に、自らの住まいを自らたたんだのだ娘との同居の誘いを断り母親が老人ホームでの生活を選んだワケ田中さんの母親の住まいは、現在、東京近郊にある有料老人ホームだ。鉄筋コンクリート3階建てに全50室。
その一室、広さにしておよそ20㎡の個室に、田中さんの母親は住んでいる田中さんの母親は、夫の死後しばらくして、その家屋と敷地を売却し、有料老人ホームで暮らすという選択をしたのである田中さんには妹がいる。姉妹はともに家庭を持ちそれぞれ独立しているが、住まいは実家すなわち田中さんの母親の元の家からそう離れていない。
田中さんの夫も母親といい関係をつくっていたというから、田中さんの母親は亡夫と過ごした家に居続けることもできたし、田中さん夫婦との同居もありえた。それだけに、近所に住むひとり暮らしの母親から、自宅を処分して有料老人ホームに移ると打ち明けられたときは、大きなショックを受けたという。
「3年前のことです。母親とふたりきりだったのですが、今でも、あのときのシーンは鮮明に覚一生忘れないかもしれません」えています。田中さんの母親が、老人ホームを終の棲家とすることにしたのにはワケがある。田中さんの父親は、従業員5人の小さな会社を経営していた。小規模とはいえ、業績はオイルショックやバブル崩壊といった経済の荒波時も比較的順調だった。

「子育ても終わり、父親が仕事の第一線から退いてからは、夫婦ふたりの時間が長くなり、よくゴルフに行っていました。海外旅行にもちょくちょく出かけていましたね」田中さんの両親の幸せな生活に暗雲が漂い始めたのは、母親が70歳になろうかという時期75歳の父親の体に突然、異変が生じたのである。
原因不明の病に侵された父親の闘病生活は7年にも及んだ「母は7年にわたった父の看病や介護の経験から、自分の看護や介護で、娘たちに同じ苦労をさせたくないと考えたのだと思います」母親が入居した有料老人ホームは、介護職員に加えて看護職員も24時間常駐。個室を含め各種施設が充実。ホームの中でも高級な部類だろう。入居一時金はおよそ800万円。
月々の費用は25万円強である母親を老人ホームに入居させたという親戚からのブーイングに悩まされながら住む人がいなくなった家を片づけるホームでの生活を選択した田中さんの母親だが、田中さん自身は、逆風にさらされる。親戚一同から大ブーイングを浴びせられたのだ。
なぜ、母親の面倒を見ないのだ。同居するなり、ヘルパーさんに来てもらう方法もあるだろう田中さんはそのたびに弁明し、説明した。「母親が入りたい、と自分で決めたのです。私も同居をすすめましたが、母親は首を横に振るば

母の意思を尊重したのです」と。かり。

中古住宅もちろん、田中さんの母親は、入居する老人ホームを決めてから家財道具の片づけを始めた。田中さんと妹も手伝った。懐かしい品が出てくるたびに母親や妹親戚からのブーイングの渦中でつらい作業だったが、と思い出を語り合う楽しさもあった。老人ホームのクローゼットに入る衣類やバッグ、それに必要な身の回り品だけを母親は、残った家財はブーイングの声をあげた親戚にも声をかけ、欲しいもの持っていくことにして、はすべて分け与えた。
サイドボードなど、粗大ゴミの類の処理は、ソファ、お金それでも残った家電品やタンス、を払って回収業者に依頼した。位牌と仏壇は、田中さんに託したという。不動産の名義は母親だ。
この場合は税金面母親の家の売却手続きをしたのは田中さんだが、で特典がある親·家·片アドバイス』でも触次の自分で住んでいる家屋とその敷地を売却した場合は、大ざっぱにいえば売却利益が3000万円までは基本的に非課税となる税金の優れているが、遇制度があるのだ。ですから母はいま宅地の取得費用も高かったので、課税されませんでした。

母の家は、結局、リッチですよ

親·家·片アド,uス3000万円の特別控除を受けられる条件と受けられない場合死後に売却するときに比べて不動産の譲渡では、親自身が住居を処理したほうが、国内に限定を売税金面で格段に有利です。
親が自分で住んでいる家屋とその敷地最高3000万円の特別控除が受けられるからで却したときは、譲渡所得の計算上、す親子や夫この特例を受けられない場合もあります。ただし、売主と買主の関係が、特別関係者へ共同生活している親族や内縁など、婦などの場合です。生計を一にの売却の場合も特例を受けることができません。
特例の適用にあいまいな部分があるのも事実。自宅を出て老人ホームに入居また、税務上は、居住しなくされないという問題が出てきます。した場合、適用される、それを過ぎなってから3年後の年末までは特例が適用されることになっているため、3000万円控除ての売却の場合、生活の拠点がすでに老人ホームであるとすれば、田中さんの母親のように、老人ホームに入居するの適用は受けられません。
つまり、税務的にも正解だったわけです。
前に自宅を売却したのは、

親の家は相続財産。何をするにしても相続人の合意が必要!1人でも合意しなかったら売るも何もできません。そこにも大きな問題が残されているのです。
第4章空き家を心配する前に知らなきゃ困る相続の常識

相続人は集まったものの遺産分割協議がまとまらないとどうなる?相続に伴って行うことが多いはずだが、親の家を処分しようという場合、相続手続きは何かと手間のかかる作業だ。

たとえば、不動産所有者の名義を被相続人(故人)から相続人(遺産を相続する人、配偶者子どもなど)の誰かに変更するにしても、相続人全員が戸籍謄本や印鑑証明書を提出する必要があり、相続人の誰か1人でも欠けていては、手続きを進めることはできない。このことは相続人の間で遺産をどのように分けるのかという合意が成立しないと、空き家になった実家の次の段階に移行できないことを意味する。

市街化調整区域

思い出のつまった家を残したい!

親の家を相続できるのは誰だ?
売却など、長男に譲るなどとあったとしても、仮に遺言書に合意は必要である遺産の分配をめぐる話し合いを遺産分割協議、遺産分割の合意文書のことを遺産分割協議というが、必ず全員が集まって協議しなくてはならないとい遺産分割協議書を作るためには、うことではない合意したことの証明があればいいので、たとえば合意内容を記した遺産分割協議書を回送して、全員の押印と必要書類をもらうことでもOKだ。
一方、遺産分割協議がどうしてもまとまらなければ、やはり相続人全員が戸籍謄本などを添付して、遺産分割調停申立書を提出して、家庭裁判所に解決を図ることとなる。調停でもまとまらなければ、審判に移行することになるが、調停·審判は1か月や2か月ですむわけで1年以上かかることも珍しくはない。

はなく、遺産分割協議がなかなかまとまらず、いつまでたっても実家の処分ができないケース事実、も多い。相続人はどこにいる?親からの相続の場合、戸籍を祖父の代までさかのぼって探すのが基本相続が発生した場合、まず相続人、つまり遺産を相続する権利のある人が誰なのかを確定する必要があるほぼすべての相続手続きで、「故人の出生から死亡まで親名義の預貯金口座の変更に始まり、の提出が求められる。

この出生から死亡までの連続した戸籍謄本が欠かの連続した戸籍謄本」せないのは、相続人となる子どもを確定するためだ。連続した戸籍謄本からは、俗にいう隠し子の存在も明らかになるからであるというのは、つまり、故人が誰と結婚し、その子ども、すなわち隠し子も含め、相続人が誰なのかを確認いくら繁雑であったとしてもこの作業が必要なのだ。
するためには、たとえば、亡くなった人が母親だったら、母親の父(祖父)の戸籍をとって、母親の出生を確認することからスタートするわけだが、そのためには、最少でも母親と祖父の2種類の戸籍謄本が必要となる現在の戸籍謄本はコンピュータ化されているが、それ以前の手書きかタイプ打ちによる戸籍原戸籍と呼んだりしているが、現在のものと原戸原戸籍謄本も存在している。
それを籍謄本がなければ、母親の出生が確認できないのだ。相続人が確定したら、全員が合意できたら、親が亡くな相続人全員で遺産分割協議を行い、り誰も住まなくなった家の売却を進めることができる。不動産の名義変更も重要!節税よりも肝心なのは相続手続きを順守すること亡くなった親の家を売ろうという場合、売却以前に名義を変更しなければならない。

所有者が故人のほまでは、土地や建物を売却することができないからだ。不動産の名義人を変更する所有権移転登記不動産所在地の法務局となる。

住宅は男の甲斐性といい、申請窓口は、ことを相続人の確定遺産分割協議書の作成所有権移転登記、以上の作業を経て、空き家に

なった実家の売却の実務を進めることになる相続税が課されるか否かということも気になるだろうが、必要な手続きをすませることが先決である。
ちなみに相続税の申告·納税期限は、相続開始から10か月以内。基本的に、現金での納付だ相続税の基礎控除額が引き下げられることに2015年1月1日以降に発生した相続からは、なっている。
基礎控除額の引き下げとは、課税されないボーダーラインが低くなるということ(参照)。
なので、実質的な相続税の増税といえる

親の土地の名義はとっくの昔に死んだ祖父のまま!

実家を売却するため疎遠だった従姉妹に頭を下げて名義を変更。祖父の代までさかのぼって相続手続きをやり直した。
前田亮子さん(仮名)東京都·55歳断られたらどうしよう、高額の代償を要求されたらどうしよう相手は従姉妹なのに緊張の連続「そもそもどう言えばすんなりわかってもらえるのかわかりませんでした。

『なんであ従姉妹はなたの親の家の名義変更に、私の承諾が必要なのか』という態度でしたから。もう開き直って祖父が亡くなったときに土地の名義を父に変えていなかった、から順に、名義変更は相続手続きなので、祖父の相続の手続きをやり直さないといけない。いま生きている相続人はあなたあなたの承諾が必要なんだと説明しました。
と私だけなので、でも、その段階では、まだ理解してくれていませんでしたね」空き家になった実家を処分しようとしたところ、不動産の名義変更がされておらず、余計な苦労を背負いこむ例は少なくない。前田さんもそのひとりだ。第3章で述べたように、登記情報が整っていなければならない。不動産を売却するには、前土地の名義人が亡くなった祖父のままで、父に名義が変更されていな田さんのケースでは、かった。
この場合、改めて祖父の相続からやり直さなければならないが、すでに祖父の子どもたちは前田さんの父親を含めて他界、相続人は孫である前田さんと妹、それと従姉妹だった。名義変更の承諾を頭を下げて頼んだのだ。

片づいた

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そのため前田さんは従姉妹を訪ね、この話は、従姉妹にも前田さんの親の土地を相続する権利があるということにもなる。祖父が亡くなった段階で、子どもたちの間では前田さんの父親が家を継ぐことを了解していたはずだが、その手続法律上は相続人である従姉妹にも権利がないとは言いきれない。きは不完全なままなのだから、前田さんが緊張したのは、従姉妹が権利を主張するのではないかという不安があったからだ。
司法書士からは「はんこ代くらいは払ったほうがいい」と言われていたので、いくらかは払うつもりだったが、土地を売ったお金の半分を要求をされたらどうしようという思いもあった。
「上手な説明をして相手に承諾してもらおうと、いろいろ考えたんですが、面と向かってみると頭が真っ白になり、何を言ってるのかわからなくなってしまって……このままでは相手を不審がらせるだけなので、父が祖父から譲り受けた土地ありのまま話そうと腹をくくりました。だが、手続きが不備だったので法律上はあなたにも権利がある。
名義変更を承諾してもらうということは、あなたにその権利を放棄してもらうことだと」そこまで話をして、やっと従姉妹にも前田さんの来意がわかったらしい。母親がグループホームに入居したことで空き家となってしまう実家の売却が現実化してきた前田さんは、母親はグループホームに入居している。妹との2人姉妹。

「3年前に入居した当時は、問いかければ私の名前をときどき思い出してくれたのですが、現在では、『どなた?』とでも言いたげに、はじめて会った人のような表情を浮かべま私を見ています。
だいぶ認知症が進んでいるのでしょうねでも、手足をさすってあげたり、車椅子に乗せて散歩しながら話しかけ続けていると、なんとなく私だということがわかるんでしょう。最後にニコニコと本当にいい顔になることがある母が認知症になるなんて悲しい現実ですが、かえって、私のほうが母の笑顔に励まさんです。
れているのかもしれません」愛知県で自営業を営んでいた父親は早くに亡くなり、事務所を兼ねた実家では、母親のひとり暮らしが続いていた

会社員と結婚した前田さんは、海外赴任や国内を転勤する夫とともに居を移していたが、現在は東京。
医師と結婚している妹さんの住まいは、名古屋市近郊にある夫の実家前田さん姉妹にとって、母親がグループホームに入居したために空き家となった実家に移り住むのは現実的ではなく、いつかは処分しなければならなかった。前田さんの母親がグループホームに入居して3年が経つ。空き家になってしまった実家はどうなっているのだろうか。「亡き父が事業を始めたときに新築したものですから、すっかり古くなってしまって。
空き家といっても放ったらかしにはできませんから、母を見舞う折には、見に行っています。2年ほど前に一度、雨漏りの修繕をしました」ただ、前田さんの実家の問題は老朽化だけにとどまらなかった。

要注意!家屋は前田さんの父親が建てたものだが、祖父が購入した土地をその名義は父親の父親、つまり、前田さんの祖父名義。まま引き継いだことで、名義もそのままになっていたのである本来であれば、前田さんの祖父や祖母から父親への相続が発生したときに、前田さんの両親がそのことに気づき、対応しておくべきだったともいえるだろう。
名義変更するには祖父の相続人を探して承諾を得なければならない「父が亡くなったころは、実家のあたりは空き地が目立つほどで、地価も低かったのだと思いますが、いまでは隣近所も住宅が建て込んでいますので、相続税がかかるのか相談料を払って税理士さんに聞いてみたんです。その延長で売却のことも聞いてみました。
売却のほうは、税理士さんの仲間の司法書士さんが確認してくれたのですが、それで名義が祖父のままだったことがわかりました」名義変更するためには、祖父の相続人を確定しなければならない。前田さんは親戚のことを思い浮かべたが、司法書士からはもっと複雑なことを言われた。「祖父の子どもがほかにいないか、戸籍をさかのぼって、相続人を探さないといけないとか。
ほかに子どもなんていないと思ったのですが、手続きですから仕方ありません。お金はかかりましたが、もう相続人探しから必要書類の作成まで、全面的に司法書士さんにおまかせすることにしました」前田さんの父親以外に娘がいた。前田さんからすれば叔母である。祖父母には、その叔母夫婦も娘を1人残してすでに亡くなっていた。「結局、相続人は祖父の孫である私と妹と従姉妹だけでした。

従姉妹とは小さいころは一緒に遊んだこともあり、父や叔母の葬儀にも参列し合っていましたが、そんなに親しいという間柄ではありません」前田さんは、従姉妹に承諾をもらうのも司法書士さんにやってもらえないかと頼んでみたでも、『それはご本人がやるほうがいい』ということで、自分でやることにしました土地は妹との共有名義ではなく、前田さん名義にすることにした。
家が売れたら半額を妹に渡すという約束になっている。
認知症が進んでいる母親の承諾をもらうのは困難と思っていたが、今回は母親は関係ないということだった。従姉妹の承諾をもらい次のステップは家の片づけと売却話を従姉妹との話し合いの場面に戻そう。結果的には、従姉妹はとくに要求を示すことなく承諾してくれた。司法書士さんからは、こういうことは即決がいいと聞かされていました。
書類には実印を押してもらうのですが、これには印鑑証明が必要だったりして手続きに時間がかかるので、話をする時点で承諾の証となるよう謝礼は置いてきたほうがいいとも言われました。

金額は大きすぎ『そんなに払うからには何かある』と勘繰られるし、2万では安すぎるので10万円1万、るとほどを商品券にして包みました

従姉妹にとってみれば、伯父さんが住んでいた家なんだから伯父さんの家族が相続して当ただが、周囲から不動産の半分は権利があるとか、売ったり前という気持ちだったに違いない。
次第に気持ちが揺らぐもの。お金の何割かはもらったほうがいいなどと吹き込まれたりすると、相続トラブルではよくあることだ。
「前田さんはたった10万円で家と土地を持つ従姉妹から承諾をもらったあとになって、事実、という噂があることを妹から聞いた。そういう雑音を消すためにも、実家の売却はていった」前田さん姉妹は実家を取り壊し更地にして売却することにした。
更地のほ早いほうがいいと、うが、固定資産税は増えるものの売却はしやすくなるとアドバイスされたからだ。そのためいまから家の片づけを始めている。家の片づけをしながら介護施設に入居し東京からなもので1週間程度滞在して、私の場合は、片づけていて見つけた昔の家ている母に会いに行ったりしています。だいたい妹と一緒です。なんとなく思い出すのでしょうね。
族の写真や部屋の様子を撮った写真などを見せると、捨てずに見ちょっとした反応があるのです。
ですから母が昔着ていた着物などが出てくると、せに行ったりしてなかなか片づきません家の解体費用の見積もりはすでに取ってある。「いつ解体するかはまだ決めていません。とりあえず片づけが全部終わってからと考えていますそうしたゴミは少しずつゴミ母の認知症が進んでから家の中は一時ゴミ屋敷のようでしたが、家の中はあらかた片づくでしょうけれの回収日に出して始末しました。

1か月も滞在すれば、どもね」

親·家·片アド,uス相続手続きとしての不動産の名義変更ケースこの前田さんのように、空き家になった家の名義を確認したところ、父親でも母親でもなく、祖父名義だったといったケースは少なくありません。
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